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2017-10

アクセサリーとしての命 - 2014.08.11 Mon

インターネット版Newsweekに衝撃的な記事が掲載されていたので、
そのままここに転載しておく。

次の写真は一見すると金髪の美女が可愛らしい子犬を抱いている
何ということもない普通の写真に見えるが・・・


アクセサリー代わり パリス・ヒルトンが極小サイズのチワワを抱えて外出するのはおなじみの光景


韓国が輸出する超小型犬の悲劇 Tinkerbell's Travails
ティーカップサイズでセレブに人気の超小型犬は韓国の「工場」で大量生産され、
ストレスと感染症の危険を背負いアメリカに送られる(ジェフリー・ケイン)


 ティンカーベルと名付けられたその犬のサイズに驚いたのではない。ニューヨークの獣医
師ロバート・ジャオは、以前にも「ティーカップ犬」の噂を聞いたことはあった。ティーカップにも
収まるとのうたい文句で売られる、極小サイズに育てられた犬のことだ。

 むしろ彼がショックを受けたのは、あまりに幼く弱り果て、病気を患ったこの子犬が、はるばる
アジアからアメリカまで運ばれてきたことだ。

 マルチーズのティンカーベルは、ジャオが診察したその時、生後たったの3カ月だった。韓国
からの長い旅を経てテキサス州の小売業者の元に運ばれ、2日前にニューヨーク近郊の空港
に到着したばかり。下痢や腸内寄生虫、眼感染症やケンネルコフと呼ばれる呼吸器の感染症
などの慢性病に侵され、何とか生き延びている状態だった。

 対面したときには排泄物にまみれて咳き込んでおり、何かがおかしいのは明らかだった、と
飼い主のジリアン・チビターノは言う。ウイルス感染の症状が表れるまでの潜伏期間を考慮す
れば、この病状はおそらく飼い主の責任ではないと、ジャオは言う。チビターノは、破格の
4000ドルを払ってテキサスのオンライン業者から病んだ子犬を買ったことになる。

 さらに衝撃的なのは、ティンカーベルの悲劇が決して特別なケースではないということだ。

 かわいらしいが論争の的のティーカップ犬は、セレブたちのニッチ市場で大人気。成犬でも
2キロ以下にとどまるよう育てられるこうした犬すべてが、過去にトラブルを起こしてきたわけ
ではないが、問題は多数報告されている。

 多くはアメリカ国内で育てられたものだが、国外から輸入される場合もある。問題視されて
いるのは、韓国産の犬だ。ろくに規制が存在しない環境で子犬を育て、弱り果てた子犬を欧
米のリッチな客に供給する──そんな韓国のティーカップ犬産業が急成長している。彼らは
韓国やアメリカの動物保護団体の抗議の的。時にはアメリカの動物保護法にも違反してい
るようだ。


通常の犬より弱い抵抗力

 ジャオはチビターノに、子犬を販売したアメリカの業者についてネットで調べてみるよう助言。
するとこの業者は、多くの飼い主から苦情を受けていることが分かった。

 韓国生まれのティンカーベルを売ったのは、テキサスを拠点に販売会社を経営する
アシュリー・アンダーソン。彼女は取材に答え、獣医師の正式な診断書を添えて苦情が届いた
ことは一度もない、と主張した。チビターノから連絡があったのも、同社の保証期間である48時
間を過ぎてからだったと言い張る。

 アメリカの多くの州は州境を越えてペットを販売する場合に健康証明書を用意するよう義務付
けているが、アンダーソンは輸入後のティンカーベルを診察した医師の名前を明らかにしようとし
なかった。

 ティーカップ犬ビジネスは、透明性とは程遠い。あまりに多くの子犬が劣悪な環境の檻に押し
込められ、長旅に耐えられないほど幼いうちに輸出されている。そのため取引を問題視すべきだ
と、動物保護団体に加えて韓国のブリーダーも訴えている。

 体が極めて小さいだけに、ティーカップ犬は通常の犬よりも低血糖などの深刻な症状に陥りや
すく、ストレスや非衛生的な環境で命を落としやすい。

「生産性を最大限に向上させるため、子犬は早いうちに母犬から乳離れさせられる。これが大き
なストレスになることは周知の事実だ」と、ペンシルベニア大学獣医学校のジェームズ・サーぺ
ル教授は言う。「他の子犬と一緒に大量に押し込められ、長い距離を移動することもストレスと
感染症の危険を高める」

 韓国には劣悪な環境で子犬を大量生産する「パピーミル(子犬工場)」が林立していると、韓国
動物権利擁護団体(KARA)のボラミ・セオは言う。KARAの試算では国内に最大3000〜400
0のパピーミルが存在し、各施設が一度に100〜800匹を育てる。犬は家畜に分類されないた
め、公式の統計はない。

 韓国の多くのブリーダーは、施設の取材を拒否した。だが一般客を装ってソウル郊外の金浦に
ある巨大パピーミル施設を訪れて話を聞くと、ここのブリーダーはティーカップ犬の輸出はお断りだ
と言った。輸送中か到着後1カ月以内に約3分の1が死ぬ可能性が高いからだという。

 アンダーソンに子犬を販売したのは、韓国で「ビクトリーペット」を経営するジュン・ソクだ。彼が言
うには、子犬がアメリカへの輸送の途中で死んでも同社に責任はない。「小さな犬にとって、長旅
はただでさえストレスになるから」だという。空港への輸送から検疫まで含めて韓国から北米まで
約20時間を要する旅は、2〜3歳の成犬でもきついという。

 彼はパピーミルから子犬を買うことは一切していない、と付け加えた。彼は自ら取引先のブリー
ダーを訪れ、施設の衛生状態を確認し、韓国の2人の獣医師と共に子犬の状態をチェックしている
という。


買い手が付かず食肉に?

 子犬が厳しい状況にさらされているからといって、韓国からティーカップ犬を輸入してリッチな客に
プレミア価格で売る商売を、アメリカの業者が思いとどまるわけではない。韓国のティーカップ犬ビジ
ネスは、既にアメリカの一歩先を行く一大産業だ。

 彼らは小さくて毛並みの良い縫いぐるみのような犬を量産する技術にたけている。この手の犬は、
人口密度が高くて多くの人がアパート暮らしをする韓国の都市部で大人気だ。

 こうした土地柄に加え、「韓国では見た目のいい犬が好まれる傾向にある」とセオは言う。韓国の
ある獣医師は、同国のペット産業にとって画期的な特別な餌を開発したと発表した。彼によれば、こ
の餌を使って育てた子犬は生後9カ月でたった550グラム。成犬になってもわずか600グラム程度
になるだろうと断言している。本当ならギネスブックの世界最小記録より小さい。

 一方で、月齢が進んでいて小さく育てるには既に手遅れになった犬や、幼いうちに買い手が見つ
からなかった犬は、犬肉を取り扱う業者に引き渡される恐れがあると、KARAは指摘する。まだ貧し
かった数十年前の韓国に広く普及していた犬肉料理は、現代の若者には不評ながら、特定のレス
トランではまだ扱われている。

 ティーカップ犬の輸入に関しては、アメリカの法規制はあまり役に立っていないようだ。生後半年
以内の輸入犬を販売することは禁じられているが、実際には堂々と売られている。農務省が法に基
づいて取り締まりを強化していないためだ。

 司法記録によれば、ティンカーベルを売ったアンダーソンは飼い主からの訴えで少なくとも過去に
5回は司法当局の調査を受けている。それでも彼女は何食わぬ様子で2つの会社名を使い分けて
複数の州で子犬を販売。そのウェブサイトによれば、顧客にはパリス・ヒルトンの母キャシーや世界
の王族などセレブが名を連ねている。


書類偽造し幼い犬を販売

 法を犯して韓国から子犬を輸入するのは、アンダーソンだけではない。12年にはカリフォルニア州
の業者ジンジャー・トゥルクが子犬の健康診断書で獣医師のサインを偽造したとして有罪判決を受
けた。彼の輸入した韓国産の子犬の多くは、購入した飼い主の元に送られる途中、排泄物を介して
蔓延しやすい犬パルボウイルス感染症で死んだという。

 当時トゥルクの会社は、韓国国外への子犬輸出で韓国最大規模のオンラインショップと称する
「ジュン・パピークラブ」の商品をアメリカで独占的に扱っていると、ウェブサイトでうたっていた。

 そこで、ジュン・パピークラブに尋ねてみた。韓国から輸出された子犬がパルボウイルスで死んだ
場合、韓国の会社の責任になるのか、と。同社を経営するジュン・ミンスは、韓国の空港の厳密な
検疫を考えればそんな事態は「あり得ない」と回答した。

 韓国がティーカップ犬の輸出大国になる以前から、メキシコやロシア、ハンガリーなどの国々では
幼過ぎる子犬を輸入することに懸念が持ち上がっていたと、アメリカ動物愛護協会は指摘する。
「子犬は幼いほど高値で売れる。生後4週間ほどの子犬が6〜8週と称して売られているとみられる」
と、パピーミル問題の責任者キャスリーン・サマーズは言う。

 米疾病対策センター(CDC)は今年5月、輸入される子犬のうち、狂犬病予防接種の証明に不備
があるものが増えていると警告を発している。ロサンゼルス国際空港で行われた獣医師による抜き
打ち検査でも、40%の子犬の書類で偽造が見られた。子犬はどれも生後8週間以内で、まだ歯も生
えていなければ効果的な予防接種も受けられないほど幼かったという。

 リッチな人々にアクセサリー代わりに愛されるティーカップ犬の境遇は、セレブとは程遠いようだ。

From GlobalPost.com特約
[2014年7月15日号掲載]


人と同じ心をもつ犬の命を、もてあそぶこのような卑劣な行為を許しはならない。



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● COMMENT ●

も~ありえないです。
2、3ヶ月での空輸なんて死んだら代わりをまた送ればいい。っていう程度の扱いなのはあきらかじゃないですか!そんな犬に4000ドルの価値がどこにあるのやら。

出産を終えた後、すぐに乳離れさせると雌犬の体はヒートと同じような状態になり再び妊娠する事が可能だと聞いた事があります。次回のヒートを待たずして、また妊娠できるんだそうです。出産頭数の少ない小型犬ですし、きっとそうゆう事もしてるんでしょうね。
年一回の出産を繰り返すだけでも『非道!』と言われる事もあるのに・・・例えばイギリスのケンネルクラブでは4回以上出産したメスから生まれた子犬の血統書発行を受け付けませんので。


書類の偽造は日本でもかなりあるので、なんとも・・・ですね。
店頭に並べる犬の週齢を引き上げる案が決定された時からもう既にパピーミルは動いてます。生まれた日から2週間程早く血統書申請→受理。で、法律より早い時期に出荷可能。店では2週間分成長が遅れてるので『体が小さめの子』という扱いなり、より売れやすくなる。と。実際は普通サイズの子でも、これだけで売れ行きがよくなります。


余談ですが、私のブログをくまなく調べメールをしてきた方がいました。その方からの内容は『どれだけエサを抜いたらそんな小さい子ばっかりなるんですか?大型犬が欲しいんですが大きいと困ります』との内容でした。ウチの子は皆元々骨量が無く小さめなんですが、それを幼少期にエサを抜いて骨格を小さくした、と思われたようです。

私の知り合いにも購入したチワワが大きくならないようにご飯を量も回数の少なくしてる人もいましたので常套手段なのでしょう。悲しいばかりです。


『犬はあくまで犬』と考える人を否定しませんし、納得もします。でも『犬は所詮、物』と考える人を私は人と思えません。


長文失礼致しました。悲しくって悔しくって何だかあつくなっちゃいました。

Re:ちゃーちゃんさん

お怒りはもっともです。計画的かつ組織的に犬への虐待が恒常化している
事態は異常であり、人間としての品位を著しく欠く行為です。

どの国でも動物虐待の話は聞きますが、この報道から韓国はではその数が
飛びぬけて多いような気がしました。劣悪な環境の「パピーミル」が国内
に最大3000〜4000存在し、各施設が一度に100〜800匹を育
てているというのは尋常ではありません。

このような事態が一日も早く改善され、不当な扱いに苦しむ犬がなくなる
ことを私も祈っています。


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2010年8月にドーベルマンJOYを家族に迎えました。JOYは一人娘のAYAにとってはまさに弟のような存在です。JOYと一緒に暮らすことで、家族みんなが楽しく豊かな生活を送ることができると信じています。ブログを通じて、一人でも多くの人と喜びを分かち合いたいと思います。インスタグラムdoberman_joyもやっていますのでよろしくお願いします。

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