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2017-06

三浦9段の処分を検証する - 2017.01.18 Wed

昨年末に報道された『三浦9段、対局中ソフト不正使用の証拠なし』という記事については、先日、私のブログでもとりあげた。あの記事は、日本将棋連盟の顧問弁護士で構成される第三者委員会の報告をもとにしている。

第三者委員会の報告書には、三浦9段の出場停止処分の妥当性が「やむを得なかった」と書かれてあり、その理由として以下の5点があげられている。その5点それぞれに対して、三浦9段から反論が述べられているので、ここにまとめておきたい。


DSC00789 (1)


緑の部分が第三者委員会の判断であり、青の部分がそれに対する三浦9段の主張である。

(1)処分当時は三浦棋士に対する「ソフト指し疑惑」が強く存在していた
 ソフト疑惑について、処分当時の疑惑というのは、一部の棋士の発言による「指し手の(将棋ソフトとの)一致率」や、長時間の離席という根拠が薄弱な状況証拠に基づいていた。指し手の一致率は三浦棋士よりも高い率で一致している棋士もおり、長時間の離席に至っては、そもそも事実がなかった。竜王戦挑戦者決定三番勝負の2、3局で連盟が三浦棋士を監視していたにもかかわらず、不審な行動は認められなかった。それならば、それは疑惑ではなく、一部棋士による邪推に過ぎない。

(2)三浦棋士がそのまま竜王戦七番勝負に出場すれば大きな混乱は必至だった
 竜王戦七番勝負においては金属探知機での検査が予定されていた。対局者の不正行為に関する疑惑を持たれることはなくなっており、大きな混乱は予測されなかった状況にあった。

(3)出場すれば将棋連盟や将棋界に対する信頼や権威が傷つくことが容易に予想された
 根拠薄弱な一致率、離席で、一方的に挑戦権を失うことのほうが、将棋界の信頼や権威を大きく傷つけることになると思います。実際、将棋界は大きく信頼を損なう結果になっている。

(4)処分当時は竜王戦の開幕が3日後に控えており、時間的な余裕が無く、他の現実的な選択肢がなかった
 「他に取りうる現実的な選択肢」として竜王戦から金属探知機による検査が導入された。しかも挑戦者決定三番勝負の時点で理事が監視していたのならば、その時にはすでに疑惑はあった。七番勝負開幕の3日前に急きょ(判断を)迫られたというものではない。

(5)三浦棋士が竜王戦の休場の申し出を行ったことを受け、挑戦者交代について共同主催者の承諾を受けており、三浦棋士がそれを撤回した時点では後戻りできなかった
 これについては二つの事情に分かれている。まず、三浦棋士が休場の申し出をした事実関係について述べたい。今年10月11日、将棋連盟において三浦棋士は、多数の理事とその場に居合わせた棋士から不正行為を指摘され、竜王戦の辞退と休場届を出すことを求められた。三浦棋士は当初拒んだが、連盟の職員の取り次ぎで電話に出た理事が会議室に戻ってきて「竜王戦七番勝負が開催されないことになった」と会議室にいた人に報告した。「竜王戦が開催されなくなったことを承知してくれるか」との申し出が理事からあり、三浦棋士は「主催者側の判断として開催しないなら仕方ない」と受け入れざるを得ず、渡辺(明)竜王も申し出にうなずいていた。
さらに理事は「今回のことは連盟にとって大変な損害ですよ。分かっていますか」と三浦棋士を責め立て、「三浦さんには休場届を出してもらいます」と提出することを求めました。三浦棋士は竜王戦がなくなることを受け、その場では承諾しました。しかし、その後、三浦棋士は「自らの不正を認めることになる」として撤回し、拒みました。よって、こちらから、休場を申し出たわけではない。実際には、開催されないとされた竜王戦七番勝負は、挑戦者を変更する形で開催された。三浦棋士は出場停止処分が下された後で、その事実を知った。
また、「後戻りができなくなった」とされているが、三浦棋士が口頭で休場の申し出を了承したのは今年10月11日で、連盟は「翌12日午後3時までに休場届を提出しなかった」ことをもって出場停止処分を出している。このような将棋連盟の軽率な判断で、共同主催者との話を進めていたのであれば、三浦棋士のせいではなく、将棋連盟の落ち度と思っています。
 さらに、本件は常務会で決定したが、竜王戦七番勝負の出場権を奪うというきわめて重大な決定は理事会で検討すべきで、適正な手続きの点でも妥当性を欠いている。第三者委員が、あのような発表をしたのは分かる部分もあるが、客観的な判断からすれば処分が妥当だったとは到底言えないと思います。

:http://mainichi.jp/articles/20161228/k00/00m/040/080000c#csidxbc5fa6db64f98d5bb8ab625fe00438e Copyright 毎日新聞

このやりとりを読む限り、日本将棋連盟の判断は明らかに誤りがあると言わざるを得ない。三浦9段の主張には説得力があり、彼の心中を思うと残念でならない。竜王戦の挑戦者になれるのは、一生に一度あるかないかのチャンスなのである。そのチャンスを根拠薄弱な理由で三浦9段から奪い取った日本将棋連盟の責任は重い。



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納得がいかないこと - 2017.01.15 Sun

将棋界についての話である。昨年末、将棋ソフトの不正使用が疑われたため、竜王戦の挑戦者に決まっていながら出場停止処分となった三浦9段に関するその後の調査結果が発表された。

『三浦弘行9段、対局中ソフト不正使用の証拠なし』
将棋棋士の三浦弘行9段(42)が対局中にコンピューターソフトを不正に使用した疑惑が指摘された問題で、日本将棋連盟が設けた第三者の調査委員会(委員長・但木敬一元検事総長)は26日、「不正行為をしたと認める証拠はない」とする報告書を発表した。(中略)

 報告書によると、三浦9段から提出を受けたスマートフォンなどを解析したが、ソフトを利用する不正をうかがわせる痕跡は確認されなかった。指摘されたソフトの指し手との一致率にはばらつきがあり「不正の根拠にすることはできない」と結論付けた。


三浦9段


この問題は、三浦9段を巡って他の棋士から、対局中に不自然な離席が目立ち、スマートフォンなどでソフトを不正使用しているのではないか、と疑問の声が出ていたのが発端であった。日本将棋連盟は三浦9段に事情を聴いたところ、離席については「別室で体を休めていた」と不正を否定した。しかし、連盟は事態を重く見て、三浦9段を出場停止処分とした。


この問題の核心は、三浦9段が不正を行ったという確かな証拠がないにもかかわらず、処分が決まったことである。そのため三浦9段は、竜王戦で渡辺明竜王への挑戦者に決まっていたが、竜王戦に出場できなくなってしまった。しかも、この問題を将棋連盟の理事たちに告発したのは、なんと渡辺竜王であったのである。


竜王戦の挑戦者は、二位の丸山忠久九段に直前なって変更されるという異例の事態となった。ちなみに竜王戦の優勝賞金は3900万円で、7つあるタイトル戦で最も高額だ。竜王戦の挑戦者になり、7番勝負に出場できる栄誉を勝ち取ることは並大抵のことではない。三浦9段は、不正をおこなったのではないかという、棋士仲間からの曖昧な証言で、竜王戦の挑戦者の資格をはく奪されたのである。


三浦9段の潔白が証明されたのは、竜王戦の7番勝負が終わった直後であった。竜王戦は、渡辺竜王が挑戦者の丸山9段を破ってタイトルを防衛した。本来の挑戦者である三浦9段ではなく、2位の丸山9段との七番勝負で新竜王が決まったことに、釈然としない気持ちを抱くのは私だけのようだ。日本将棋連盟は、とくに何の問題も感じていないようである。


コンピューターソフトの不正使用の疑いがある状況で、竜王戦を実施すれば、主催者である読売新聞に迷惑がかかるというのが、三浦9段の出場停止処分を強行した理由である。日本将棋連盟は、読売新聞がスポンサーから手を引くような事態になったら大変だと、強い危機感を感じたのだ。竜王戦は棋士にとって大切な収入源であり、それを失うわけにはいかないという判断である。



将棋界を支えているのはスポンサーの新聞社ではなく、将棋ファンであることを、どうやら日本将棋連盟は忘れてしまったようだ。将棋ファンの気持ちを置き去りにして、日本将棋連盟はどこに行くのであろうか...。



   
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ファンあってこその将棋界 - 2016.10.31 Mon

遠い昔の日曜日。

山手線に乗っていると、将棋の神様が座っていた。


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「失礼ですが、サインして頂けませんか」

大山康晴15世名人は、快く承諾してくれた。


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実は私、大の将棋ファンなのである。

プロ棋士の将棋を観戦するのが好きなのだ。


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1997年5月29日。第55期名人戦第5局が、函館ロイヤルで開催された。

前夜祭で、私は羽生善治名人と挑戦者の谷川浩司竜王(当時)に会った。


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羽生名人は、とてもきさくに話しかけてくれた。

谷川竜王とはその後、年賀状のやりとりが続いた。


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渡辺明竜王のブログにコメントを入れたら、丁寧な返事が届いて驚いた。

将棋界のスーパースターたちは、こちらが恐縮するほど普通に接してくれる。


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その将棋界が、今、深刻な問題に直面している。

竜王戦が始まる3日目、突然、挑戦者の変更が告げられた。


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挑戦者の三浦弘行9段が、コンピュータソフト使用した疑いで出場停止処分になったからだ。

三浦弘行9段は、自分はソフトを使用した事実はないと、容疑を全面的に否定している。


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出場停止処分は棋士が何人か集まって、三浦9段の棋譜をみて判断したという。

一流のプロ棋士がみれば、三浦9段の差し手かソフトの手か分かるのだろうか。


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三浦9段がコンピューターソフトを使用した確かな証拠が示されずに、

出場が停止されるという事態は、どうみても納得できるものではない。


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かつて村山聖という棋士がいた。

彼はネフローゼを抱えながら、名人を目指し必死で闘い抜き29歳で生涯を閉じた。




自らの命を削りながら闘う村山聖の姿をみて、私は心を打たれた。

ファンは勝負ではなく、闘っている棋士の姿に感動するのである。


DSC09140.jpg


ファンあってこその将棋界。

その原点を忘れないでほしい。



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Author:wonwon
2010年8月にドーベルマンJOYを家族に迎えました。JOYは一人娘のAYAにとってはまさに弟のような存在です。JOYと一緒に暮らすことで、家族みんなが楽しく豊かな生活を送ることができると信じています。ブログを通じて、一人でも多くの人と喜びを分かち合いたいと思います。

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